■□ 王道通信 □■ Vol.10
目次
1...専業大家の独り言 〜 「分科会」がいよいよスタート
2...不動産投資入門(9) 〜 収益還元法の可能性
3...「王道チーム」リレーエッセイ 第9回 小林雄二
4...編集後記
1...専業大家の独り言・白岩貢
◇「分科会」がいよいよスタート
アパート専業大家・白岩貢
- 先日、メルマガで少し紹介した分科会をいよいよ4月からスタートします。
3月の勉強会後の懇親会で会員さんに話したところ、「それは面白い」「ぜひ参加したい」という声が結構多く、関心の高さを感じています。
勉強会も、130人以上の大所帯になると、それぞれの事情や意識、経験など同じではありません。
そこで、特定のテーマに関心のある少人数のメンバーごと、王道プラザに集まってもらい、王道チームがサポートしながら、実践的に勉強してもらったらどうかと考えたのです。
王道プラザのメインテーブルが8脚なので、とりあえずメンバーは4人以上8人までの予定です。
具体的には、次のようなテーマを考えています。
- すぐ1棟欲しい分科会
不動産投資は、実際に物件を持ってみないと分からないことがたくさんあります。
比較的少ない資金でまず1棟、という人向けです。 - 土地探しの分科会
アパートなどを建てる土地を探している人向けです。
どのように土地を分析、検討すればいいのか。
建築的視点をベースに、利回りやキャッシュフローなども加味して検討します。 - 所有物件をリフォームする分科会
すでにアパートを持っている人向けです。
コストをかけず、競争力をアップするリフォームを研究、実践していきます。 - 遊休地を有効利用する分科会
自分やご両親が持っている遊休地、低利用地の有効活用を考えようという人向けです。 - 最強地主のための分科会
地主さんには地主さんならではの問題意識や悩みがあるはず。
一緒に解決の糸口を探しましょう。 - 空室を埋める分科会
新築、中古を問わず、とにかくどうやったら入居者が見つかるのか、空室対策を徹底的に極めます。
- すぐ1棟欲しい分科会
- 以上はざっくり、アイデアレベルのものです。
その他、勉強会の会員さんには、ご自分の関心、問題意識でぜひ 「こんな分科会があればいいのに」という提案をしてもらおうと思っています。
どうです、面白そうでしょう?
2...不動産投資入門(9) 〜 収益還元法の可能性
- 前回(VOL.8)ふれたように、土地の価格の算出方法として、最近注目されているのが、収益還元法です。
収益還元法は簡単にいうと、その土地から得られる収益(賃料など)をもとに、土地や不動産の適正価格を判断しようという考え方です。
たとえば、ある土地から年間100万円の収益が生み出されるとして、期待される利回
り(通常は国債の利回りをベースにいくらか上乗せ)が5%とすると、100万円÷5%=2000万円となります。
アパートなども同じ考え方ができますが、ポイントは計算の元となる収益をどうとらえるかです。
最も単純なのは、現状の家賃のまま満室状態としての年間賃料を元にすることでしょう。
しかし、空室が発生したり、賃料が下がったりする可能性もあります。
そこで、ファンドなどプロの投資家は、将来の一定期間、たとえば
- 向こう10年間について変動要素を織り込んだ賃料収入の合計と、
- 不明確ではあるものの10年後の売却益(購入価格と売却価格の差額)を想定し、
- さらに、それらを現在価値に割り引いて(将来の価値はまだ実現していないので、その分を低く見積もって)合計する、という計算方法をとります。
なんだか難しそうに思うかもしれませんが、土地や不動産から生み出される収益をベースに考えるという点では何ら変わりません。
さて、問題はその先です。
最近、ある会員さんから問い合わせをいただいたのですが、満室で買ったワンルームマンション(1棟もの)の空室が増えてきて、なかなか埋まらないそうです。
収益還元法では当然、この物件の適正価格はジリジリ落ちてきています。
賃料収入は下がるし、ひょっとすると売却するにしても損失が発生。
ダブルパンチになりかねません。
逆に、空室だらけのアパートや、使いようのないようなクズ土地を安く買い、工夫と努力によって高く貸すことに成功すれば、安定収入は得られるし、いざとなれば高く売ることもできます。
土地(不動産)の価値は、周辺環境や経済状況によって左右されますが、それだけではなく、所有者自身の工夫や努力で変わるのです。
繰り返しになりますが、これが土地(不動産)の面白いところであり、収益還元法の可能性であり、さらにいえば不動産投資の醍醐味なのです。
3...「王道チーム」リレーエッセイ 第9回
今回は、2月の勉強会で講師を務めてもらったFPライフ・コンサルテイング代表の小林雄二さんです。
最近、保険金の未払い、保険料の取りすぎなどが話題になっています。
これからは保険もプロのアドバイスがとても重要だと思います。みなさん、こんにちは。
まず、簡単に自己紹介をさせていただきます。
私は昭和44年生まれで現在37歳です。25歳のとき、自立と独立を目指して2輪販売店に入社。
車両販売、整備以外に店舗経営を任せてもらいました。この時、お客様の大事故をいくつも経験し、保険の大切さと自分や世間の認識の甘さを痛感しました。
そして、会社によく来ていた保険会社の人から、保険代理店としての独立を勧められ、保険会社で3年ほど修行し、平成13年に独立、開業しました。以来、多くの方のご理解、ご支援をいただき、現在に至っています。
白岩さんと知り合ったのは4〜5年ほど前、「身内が保険代理店をしているけど、商品説明などで安心できないのでプロのアドバイスが欲しい。
しっかりした代理店を紹介して欲しい」と保険会社の支社に連絡があったのがきっかけでした。
当時、その支社の若手
(保険業界では実際の年齢から10を引けと言われています・・・)で知識のある代理店ということで私に声がかかりお会いしました。
すぐ、白岩さん本人も以前代理店をしていたことやご家族のことなどいろいろ話して頂き、裏表の無い方だと思いました。
一番印象に残っているのは、アパートを建てられてすぐの頃、「大家はもちろん、設計する人・建築する人・仲介する人・入居する人、このアパートに関わるみんなが幸せになるために頑張ったんですよ」と言う言葉でした。それ以来、私も白岩さんのその考えに少しでも力になりたいと思ってお付き合いしています。
「王道チーム」においては、主に会員のみなさんが所有されるアパート物件の火災保険・賠償保険等について、証券診断とアドバイスをしています。
もちろん、当方で火災保険等に加入された方には、アフターケアにも全力で対応しています。
保険業界はいま大きく変化しており、ネット販売や来店型代理店、銀行代理店など販売チャネルが急速に増えています。
いろいろな選択肢があるのは非常に良いことですが、忘れていただきたくないのはなぜ保険に入るか、です。
いくら入るときに便利でも、万が一の時、役に立たなければ意味がありません。保険代理店のあり方については、経済学でいうところの「継続的取引の理論」で説明されることがあります。
常に顧客と顔を合わせ継続的な取引を続けようとする企業は、顧客を騙すようなことはできません。顧客もそれを知っているので、企業のアドバイスなどを有効に活用し、メリットを得る。
みなさんもぜひ、そういう信頼関係を築ける保険代理店を探してみてください。私自身、「保険会社の代理店」ではなく「お客様の代理人」となることをモットーに活動しています。
お客様の不安や悩みを理解し、適切なアドバイスができるよう、日々心がけております。
長文になってしまいました。。。
ご不明な点などがありましたら。お気軽にお問い合わせ下さい。
宜しくお願い申し上げます。
編集後記
- 昨日あたりから急に暖かくなってきましたね。
今週末から来週にかけてが花見のタイミングでしょうか。
近年は、家の近所の川辺りにある桜を散歩しながら見るだけですが、以前はあちこち、花見スポットに出かけたりしていました。
ある時、満開の桜並木の間を歩いていると、急に突風が吹いて目の前が見えないくらい花びらが舞いました。
風がやむとあたり一面真っ白に。
いまでもすごく印象に残っています。(古井)