
大工職人:菅武人のプロフィール

大工職人:菅武人 経歴
- 1953年 岩手県生まれ
- 建築専門学校を卒業後、世田谷の工務店に修行に入る。
- 以後、32年間の長きに渡り亡き師匠白岩旦雄のもとで過酷な修行を経て、一人前になっても教えを守り、施主の為により良い建物造りのみを追求する。
- 木造、鉄骨、RCと何でもこなす、自ら現場で動く為、各職方からの信頼も厚い。
- 稀有な存在である、現場監督ができる大工職人。
本音
- 子供の頃遊びに行った本家の土蔵の中で見つけた墨壺、それに魅せられたことが今日までつながっているのかもしれません。
「うちの子になったらあげるよ。」と言う本家の叔父の言葉に、養子になってでも手に入れたいと思ったほど欲しかった墨壺でした。
その墨壺を使って仕事をしている大工という職業に就くのは、自然の成り行きだったかもしれません。
- モノをツクルことが好きです。
ただし、造るのではなく創ることです。
与えられた図面どおりに造ることは、大工の修行を積んだ者なら誰にでも造れます。
私が創るのは、設計者の意図を充分に汲んだ上で、さらにその家に住む人の生活の場として最高のものになるように、創意工夫を重ねた家なのです。
施主と設計者と施工者のそれぞれすべてが満足する家は、本当にすばらしい建造物になります。
- 人によっては一生住む建物に妥協があってはなりません。
先代の社長のもとで建てた家は、何十年経ってから見に行っても安心して見られる家です。妥協を許されなかったからこそ、いまだに施主からも感謝されるのだと思います。
- 住宅もアパートもそこで人が暮らすものです。
住む人への思いやりがなく、形だけを整えた建物を建てるのは職人とはいえないのです。
魅力
- 物創りに魅力を感じて、気が付いたらここまできていました。
見習いで、先代の社長に仕事に、惚れろ、馬鹿になれとかよく言われ、結構飽きずにやってきました。
職人は意外と自分勝手なイメージでとられがち?
思い入れは持ち主(施主)に負けないくらい持ってやってきたつもりです。
- 木造建築は、木を使い適材適所に木を配る。
この気持ち・心配り・配慮が相手に対してどれくらい伝えられるか? そして建物完成の時・施主・プランナー・職方・建物に関わった人達が、仕上がって良かったと思える建物になるようにと、常日頃心懸けています。
- コンクリート建築は、思いを込めて仮枠を組んで、イメージに描いた様に打ちあがれば、陶芸の窯だしに似た喜びと、また独特の喜びを感じます。
この喜びをどの位、共感を得てもらえるか? 施主の思い入れも一緒に打ち込められたら、最高の作品かと思います。
- 木・コンクリート・鉄骨・それぞれの楽しみを醸し出してくれる素材・特徴を把握して選択して頂きたいと思います。